Instagram(インスタグラム)の運用で成果を出すためには、自分のアカウントと競合アカウントのフォロワー数の推移や人気投稿などを分析し、改善を繰り返すという「PDCA」を回すことが大切です。そのためには、インスタグラムで重視されている分析指標を理解する必要があります。また、実際の分析に関しては、無料・有料の分析ツールをうまく活用して行いましょう。本記事では、インスタグラム分析で見るべき重要指標の解説に加えて、オススメの分析ツール・クリエイティブ作成ツールの特徴を解説します。■ 目次■ インスタグラムで見るべき指標 - フォロワー数 - エンゲージメント率 - ハッシュタグ - 競合アカウント情報■ PDCAとは何か■分析ツールの種類と選び方 ・オススメの無料ツール - Instagramインサイト - Insight Suite for Instagram ・オススメの有料ツール - MASAI - Social Insight - Slooooth ・オススメのクリエイティブ作成ツール - クリエイタースタジオ(Facebookの公式ツール) - Canva - The Grid■ インスタグラムで見るべき指標 インスタグラムで見るべき指標はたくさんありますが、 最初のうちは①フォロワー数、②エンゲージメント率、 ③ハッシュタグ、④競合アカウントの情報 4つを押さえれば大丈夫です。それぞれ順番の説明します。フォロワー数 フォロワー数=アカウントの認知度や 人気度を表すのに一番わかりやすい指標と言えるでしょう。 企業のInstagram運用において、 KPIとして設定されることの多い重要な指標です。 フォロワー数を分析する上で大切なのは、 「フォロワー数の推移」です。 推移を分析することによって、 急激なフォロワー数の増減があったときに、 要因を特定できるようになります。 多くのフォロワー獲得につながった投稿を参考にして、 投稿内容をブラッシュアップしていくなど、今後の運用に活かしましょう。エンゲージメント率 エンゲージメント率は、高いほどユーザーの関心を 捉える投稿ができていたという証です。 分析においてとても大切な指標なので、 しっかりと理解しましょう。 エンゲージメント率とは、一つの投稿に対してどのくらいの 「アクション」が取られたかを表します。 エンゲージメント率は、次のようなアクションを、 「インプレッション数(投稿が表示された回数)」 または「リーチ数(投稿を見たユーザーの数)」で割って算出します。エンゲージメントには、下記の項目が含まれます。 ・いいね ・コメント ・フォロー ・保存 ・シェア エンゲージメント率を分析することにより、 「いいね!」や「コメント」などのアクションの指標を 個別に分析する必要がなくなります。 そのため、アカウントそのものの人気度を把握するのに便利です。 ただしエンゲージメント率は、 Instagramの公式インサイトでは、自動算出できません。 そのため、エンゲージメント率の分析機能がある 分析ツールを使う必要があります。ハッシュタグ ハッシュタグをつけることで、 ハッシュタグ検索でより多くのユーザーにリーチし、 アカウントをフォローしていないユーザーに投稿を届けることができます。 ハッシュタグを使いこなすことは、 Instagramのフォロワー数を伸ばす上で非常に重要です。 分析においては、過去の投稿に使用したハッシュタグの中で、 どのハッシュタグが「拡散」の役割を果たしているかを確定します。 拡散力の強いハッシュタグの特徴を把握することで、 より多くのユーザーに投稿をリーチさせることができます。競合アカウント情報 自社アカウントと同様・類似したジャンルで、 同程度〜自社より多いフォロワー数を保有する アカウントを競合に設定し、その動向を分析します。 競合分析では、自社より既に影響力を持っているアカウントを 調べることが大切です。 「なぜこのアカウントは成果を出しているのか」を知り、 自社アカウントの成長に活かすことができます。 自社アカウントよりフォロワー数が少ない競合は、 基本的には対象外です。 (ただし、アカウント開設直後から急に伸びているアカウントなどは例外です。)■ PDCAとは何か PDCAとは、 「Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)」 の頭文字です。インスタグラムにおいては、 分析ツールを使って指標を分析し、次の投稿に活かしていくことを指します。具体的には、下記のように進めます。Plan(計画) :KPIとKGIを設定する ※KPI、KGIは後ほど説明しますDo(実行) :コンテンツを作成し投稿するCheck(評価):分析ツールを使って、 「フォロワー数」や「エンゲージメント率」などの重要指標を分析するAction(改善):分析結果を基に、改善策を立てる。必要に応じてKPI、KGIを修正するActionで改善策を立てた後は、またPlanに戻り、必要に応じてKPIやKGIを修正します。この短いサイクルを繰り返すことで、アカウントがどんどん成長していきます。Checkにおいては、分析ツールを便利に活用して、PDCAをスピーディーに回していきましょう。KPI、KGIの説明です。❶KGIとは一言で説明すると、数字目標のことです。 「1年で+1万人のフォロワー数を獲得」などがKGIにあたります。❷KPIとは、KGI達成のために必要な行動目標です。 「12ヶ月で+1万人のフォロワーを獲得するためには、1ヶ月で約840人の獲得が必要。」 「1つの投稿で50人フォロワー数が増えているので、1ヶ月で17回以上の投稿を欠かさず行う」 というKPIを導くことができます。 数字を元にして、具体的なアクションプランまで落とし込むことが大切です。■ 分析ツールに種類と選び方 Instagramの分析ツールは、無料でシンプルな機能のツールから、 高度な分析ができる有料ツールまでさまざま。 自社のInstagram運用スタイルにあった分析ツールを選ぶことが大切です。 下記の観点から、自社アカウントの運用方針や 予算に合ったツールを選びましょう。 ・予算に見合った月額料金か ・必要な機能を満たしているか ・競合他社の分析ができるか ・パソコン版に対応しているか■ オススメの無料ツールInstagramインサイトInstagram公式がすべてのビジネスアカウントユーザーに無料で提供している分析ツールです。アカウントをビジネスプロフィールに設定するだけで簡単に分析を行うことができます。一番の特徴は、スマホアプリで簡単に重要指標を分析できる点です。手軽にスタートできるので、初めて分析をする方にはまずオススメしたいツールです。・インプレッション(投稿が表示された回数)・リーチ(投稿を見たユーザー数)・プロフィールへのアクセス(プロフィールを訪れた人の数)・ウェブサイトクリック(Instagramを経由してウェブサイトを訪れた人の数)・エンゲージメント(いいね、コメント、シェア、保存数、フォローなど)・オーディエンス(フォロワーの内訳)Instagramの基本的な指標は、Instagramインサイトでカバーされています。ただし、「フォロワー数の推移などの高度な分析ができない」「パソコン版では使えない」といったデメリットもあります。もっと踏み込んだ分析に進みたい方は、次でご紹介する「Insight Suite for Instagram」の無料プランや、他の有料ツールを検討してみましょう。Insight Suite for InstagramInsight Suite for Instagramは、公式APIを使用しMeta社の審査を通過したInstagramの分析ツールです。初期費用、月額費用ともに無料のプランが用意されています。本ツールの機能として、期間を自由に指定して、フォロワー・リーチ・インプレッション・エンゲージメントといった重要指標の推移を確認でき、より精緻な分析が可能となります。また、そのままレポートとしても出力できます。無料とは思えないくらいクオリティーの高い分析ツールです。「Instagramインサイトよりも一歩踏み込んだ分析がしたい」という方にはオススメです。 リンク:https://insightsuite.jp/■ オススメの有料ツールMASAIMASAIでは以下の指標の分析が可能です。分析可能項目: ・フォロワー数の推移 ・曜日・時間別の保存数 ・他社アカウントの分析 ・独自の画像解析 ・アカウント内検索これらのデータを分析することで、成果の出ている投稿の特徴を把握し、エンゲージメントやフォロワー数の増加につなげます。最低契約期間が1ヶ月・初期費用なしで利用できるのもメリット。初めての有料ツール利用に検討してみてください。参考:MASAI|Instagram(インスタグラム)運用支援ツールSocial InsightSocial Insightは、Instagram以外の他のSNSとの一括管理が可能な分析ツールです。他のSNSのアカウントも運用しており、まとめて分析を行う方にオススメです。DeNAやYahooなど、多数の大手企業で導入実績があります。また、RTキャンペーンやハッシュタグキャンペーンなどの当選条件確認や抽選作業の自動化など、分析ツール以外の機能もあります。本格的なSNS運用を行う企業向けのツールです。分析可能項目:・アカウント&ユーザー分析・時間帯分析・競合アカウント調査参考:ソーシャルインサイト(Social Insight) | ソーシャルメディアの解析・運用ツール決定版 (userlocal.jp)Slooooth予約投稿・分析・レポート作成まで完結することがコンセプトのInstagram運用ツールです。月額8800円と、有料ツールの中では比較的リーズナブルな点も魅力です。分析以外にも、予約投稿機能やワンクリックで数十種類のレポートを出力できる機能など、Instagram運用を効率化することができます。分析可能項目:・競合アカウント分析・ハッシュタグ調査・ストーリーズ分析参考:Slooooth[すろ〜す] Instagram専門運用システム■ オススメのクリエイティブ作成ツール最後にクリエイティブの作成に使えるオススメのツールをご紹介します。クリエイタースタジオ(Faceboolの公式ツール)クリエイタースタジオは、Facebookが提供する自動投稿やインサイトチェック機能を持った公式ツールです。フィードの予約投稿ができるので、夜間や休日など出社できない日でも投稿することができます。予約投稿では10分後から2.5ヶ月後までの日時を指定可能。あらかじめ投稿を作成しておき、少しずつ公開していくといった対応も可能となります。参考:クリエイタースタジオ (facebook.com)Canva画像と文字、図形を組み合わせて手軽にクリエイティブ作成ができるスマホアプリです。Instagram用のテンプレートが用意されており、フィード投稿に適した正方形やストーリーズ向けの縦型画像を簡単につくれます。何万種にもなるテンプレートや画像、フォントがあるので、レイアウトは自由自在。ドラッグ&ドロップで直感的に操作できます。完成したクリエイティブはInstagramに最適化されているので、サイズ変更などせずそのまま投稿できます。無料プランと、プレミアムストックフォトやプレミアムテンプレートが利用できる有料プランが用意されています。参考:ホーム - CanvaThe GridInstagramでグリッド投稿を行う時に便利なツールです。グリッド投稿とは、6枚や9枚など複数の画像を組み合わせて1枚の大きな画像として見せる投稿です。InstagramのUI上では、投稿前にどのようなグリッドになるかをシミュレーションすることが難しいですが、The Gridを使うと、スマホアプリでInstagramのグリッド表示をプレビューできます。グリッド投稿で失敗したくない人は、ぜひ使ってみてください。